毎年100万人以上の人に、セミナー、著作、オーディオテープ等を通じて教育を行う、リーダーシップ開発の世界的権威である著者の30年間の経験から濃縮された知識がつまった貴重な一冊。著者が「はじめに」で述べているように、本書は小さな本だが、リーダーシップについて最低限、抑えておくべき重要な点はすべて網羅されている。まさに、リーダーを目指す人が、最初に読み、最後に読む、リーダーシップのバイブルと言っていい。

誰もがリーダーになれる、それも、よいリーダーに、とマクスウェルは言う。だから、誰もが自分の中にあるリーダーシップを磨いていくべきなのだと。しかし、彼はビジネスリーダーだけを指しているのではない。読者にとっての「成功」が、仕事上のことであっても、子育てのことであっても、世界に影響を与えていくことであっても、本書はそこへの近道を提供する。

その目的の通り、豊富なエピソードを交えながら、平易な、しかし力強く情熱的な語り口に誰もが力づけられる。それが、マクスウェルの数十冊以上におよぶ著作が、世界 50 カ国語に翻訳され、累計 1900 万部以上も読まれている理由だろう。

＜各章の言葉＞
・リーダーシップが高まるほど、優れた結果を出せるようになる。
・リーダーシップは、一日ずつ身についていく。一日で身につくのではない。
・最初に統率するべきは自分自身だ。
・優先順位を決め、自分で決めた目標に向かって進むための規律は、リーダーの成功に絶対欠かせない。
・リーダーシップの基盤は信頼である。
・見えるものしかつかめない。
・リーダーシップを測る真の物差しは、影響力だ──それ以上でも、それ以下でもない。
・真のリーダーには、人々は進んで誇りを持って従う。
・人に力を与える行為には、人生を変える力がある。
・リーダーの価値は、後継者によって測られる。