いただきます。

いただきます。

著 | 喜多川泰
1980円 (税込) ※1

発売日:2025/8/29
ISBN:978-4-7993-3153-8

Product description 商品説明

タイトルの意味がわかったとき、あなたの人生は大きく動く。

Audible人気作品ランキング第1位(2025/3/1~2025/3/31) 獲得! 泣けると大反響の小説が待望の書籍化!
喜多川泰・作家デビュー20周年の集大成となる最新作


【あらすじ】
高校を卒業後、楽に稼ぎ、好きなことをして遊んでいたいとバイトを転々とする日々を送っていた19歳の翔馬。
楽に稼げると聞いて飛び込んだ警備員バイトの仕事先は、まさかの大学の守衛室。
自分と年齢の変わらない学生たちに見られながら、老人と一緒に働くなんて……。
「遊ぶ金がたまったらとっとと辞めてやる」と後悔し始める翔馬。

しかし、一緒に働く松原、薮島、天野の過去を知り、翔馬の世界の見方は変わっていく。
仕事とは何か、人生とはなにか、生命のつながり……
3人が自分の生きざまを通して教えてくれたのは、「未来の誰かの笑顔のために行動する」ということだった。
なぜなら、自分たちは皆、誰かの何かを「いただいて」生きているのだから。

守衛室で出会った人生の大先輩たちが押してくれた背中。
未来に向けて翔馬が決意したこととは?


(本文抜粋)
自分は「未来の誰かの幸せのために働こう」なんて思ったことはなかった。
ずっと考えていたのは
「今の自分のお金のために」だ。
そのことに気づいた。
結果として、自分は幸せだなんて思ったことは一度もなかった。
いつだって何もかも思うようにいかなかったし、今の自分の状況を恨みこそすれ、感謝するなんて考えもしなかったのだ。
でも、天野の話に心が震えて仕方がないのはどうしてなのか。
認めたくないが自分が感動しているのがわかる。心の奥底で自分の魂が共鳴しているのが自分でもわかる。本当は自分もそういう男になりたいのだ。
(中略)
「俺も、そうなれますかね。天野さんや松原さんみたいに」
「え?」
「未来の誰かの笑顔のために、俺にできることってあるんすかね?」
天野は微笑んだ。
「もうやってるじゃない」

Author description 著者情報

喜多川泰

1970年生まれ。愛媛県出身。東京学芸大学卒。
2005年『賢者の書』(ディスカヴァー)にて作家活動を開始。『君と会えたから……』『手紙屋』『運転者』(以上すべてディスカヴァー)など続々とベストセラーを発表する。2013年には、『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』(サンマーク出版)が映画化され、全国一斉ロードショー。他にも『書斎の鍵』(現代書林)、『おあとがよろしいようで』(幻冬舎)など、意欲的に作品を発表。その活躍は国内にとどまらず、海外でも人気を博す。
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